選挙カー用の看板(ターポリン製の看板や横断幕など)を取り付ける際、「きれいに貼れるか」「走行中に外れてしまわないか」という不安を感じる方は多いものです。本記事では、看板の代表的な取り付け方法と、それぞれのメリット・デメリット、そして安全上の重要ポイントを解説します。
選挙カーの看板はどう固定する?
車両や看板の構造に応じて、以下のような方法が用いられます。
| 方法 | 特徴 | 向いているケース |
|---|---|---|
| 両面テープ | 平面への取り付けに使いやすい | 軽量な表示物の補助固定 |
| 面ファスナー(マジックテープ) | 着脱が簡単。繰り返し使える | 毎日着脱する場合 |
| クランプ・固定金具 | 強度が高い。しっかり固定できる | ルーフや特殊な箇所への取り付け |
| 紐・結束バンド(ハトメ利用) | ハトメと組み合わせて固定 | 大型ターポリンの本固定 |
| マグネットシート | 取り付け・取り外しが手軽 | 軽量・小型の看板(鉄板ボディのみ) |
【重要】脱落防止を最優先に考える
選挙カーが時速40〜50kmで走行する際、車両側面にかかる風圧は想像以上に強力です。雨で濡れると両面テープの粘着力は著しく低下し、マグネットシートも隙間から風が入り込むと一瞬で剥がれることがあります。
両面テープやマグネットシートは単体で「本固定」に使用しないでください。 これらは位置決めのための「仮留め」や「補助」として使い、本固定には必ず上部ルーフレール・キャリア・窓枠等からのロープ・結束バンドによる緊結など、物理的な脱落防止策を併用することが鉄則です。
万が一、走行中に看板が公道に飛散した場合、後続車を巻き込む大事故につながる恐れがあり、道路交通法第71条(転落・飛散防止に関する運転者の遵守事項)の違反になります。
両面テープ・面ファスナー・結束バンドの違い
両面テープでの取り付け
屋外用・耐水性の強力両面テープを看板の裏面に貼り付け、車両の表面に貼り合わせる方法です。軽量な表示物の補助固定に適していますが、大型ターポリンの単体固定には使用しないでください。
メリット: コストが低い・平らな面であればきれいに仕上がる・特別な道具が不要
デメリット: 剥がす際に塗装が傷む可能性がある・着脱を繰り返すと粘着力が落ちる・雨や気温変化で粘着力が著しく低下する
塗装剥がれを防ぐ方法: 車体に直接強力両面テープを貼ると、剥がす際に塗装が一緒に剥がれてしまうことがあります。まず車体側に養生テープ(マスキングテープ)を貼り、その上から強力両面テープを貼ることで、塗装面を保護しながら固定できます。これはレンタル車両を傷つけないための実務上の重要な方法です。
面ファスナー(マジックテープ)での取り付け
面ファスナーの片面を車両側に、もう片面を看板側に取り付ける方法です。どちらをどちら側に使うかは、取り付け方法に応じて異なります。車両側の固定には両面テープまたはボルト留めを使用します。
メリット: 毎日簡単に着脱できる・繰り返し使用できる・走行中の風圧にも比較的強い
デメリット: 初期設定(車両側の取り付け)に時間がかかる・素材が重い場合は保持力が不足することがある
幅は広いほど固定力が高まります。一般的には幅5cm以上の工業用面ファスナーが使用されることが多いとされています。面ファスナーも補助固定として使い、大型看板には紐・結束バンドとの併用をおすすめします。
ハトメと紐・結束バンドによる固定
ハトメが設けられている製品では、そこにロープや結束バンドを通して車両側の固定ポイント(ルーフレール・キャリア・窓枠など)に結びつける方法が取られます。大型ターポリン看板の本固定に最も適した方法です。
取り付けの手順例:
- 看板の位置を決め、仮固定する
- ハトメの位置に合わせて、車両側の固定ポイントを確認する
- ロープや結束バンドを通して固定する
- 走行前に全箇所の固定を確認する
走行中の振動や風圧でロープがゆるむことがあります。定期的に確認し、必要に応じて締め直す習慣をつけましょう。
マグネットシートの利用
小型で軽量な表示物であれば、マグネットシートを利用できる場合があります。ただし、車両の材質や走行時の風圧を考慮し、使用できる箇所やサイズには注意が必要です。
重要: 車種によってはサイドパネルやルーフが樹脂素材やアルミ素材の場合があり、磁石が付かないことがあります。事前に磁石が付く箇所かどうかを確認してください。また、風圧を受けやすい場面では外れるリスクがあるため、大型看板への使用には適しません。マグネットシートを使用する場合も、念のため上部を紐や結束バンドで補助固定することをおすすめします。
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走行中に外れないためのポイント
看板が走行中に外れると、後続車への危険や道路交通法上の問題が生じる可能性があります。以下の点を徹底してください。
軽自動車の高さ制限(2.5mルール)
特にルーフ上に看板を設置する場合、地上からの高さが2.5m以内に収まっているかを必ず確認してください。
一般的な軽バン(全高約1.9m)の屋根にキャリアを組み、さらに大型看板を載せると地上から2.5mを超えることがあります。これを超える場合は警察署への「設備外積載許可(制限外積載許可)」の取得が必要です。許可なく走行すると道路交通法違反となります。
出発前の確認事項
- 取り付け前に車両の塗装面・素材(鉄板か樹脂か)を確認する
- 看板のサイズと重量に合った固定方法を選ぶ
- 両面テープ・マグネット単体での本固定はしない(紐・結束バンドを必ず併用)
- 出発前に全箇所の固定を確認する
- 走行時の風圧を受けやすい場面(幹線道路など)では特に固定状態に注意する
- 取り付け後の車幅・車高への影響を確認する
レンタカー返却前に確認したいこと
選挙終了後、看板を取り外す際には以下の点に注意してください。
- 両面テープの糊跡は、シール剥がし剤など塗装面に使用できる製品で丁寧に除去する(養生テープを使用していた場合は養生テープごと剥がす)
- 車両に傷がつかないよう、柔らかい布で拭き取る
- 面ファスナーが車両側に残っている場合は、返却前に除去する
- ロープやバンドの固定跡(傷・サビ等)がないか確認する
レンタル車両の場合、返却時に傷や汚れがあると修繕費用や休業補償(NOC)が発生する場合があります。強力両面テープによる塗装剥がれは高額な弁償金につながることがありますので、取り付け前の養生テープ保護を徹底してください。
よくある質問
Q. 走行中に看板が外れてしまうリスクはありますか? 固定が不十分な場合や、風圧を受けやすい道路では外れるリスクがあります。両面テープ・マグネット単体での固定は避け、必ず紐や結束バンドによる物理的な脱落防止策を併用してください。
Q. 車両の樹脂バンパーや樹脂パーツには磁石は使えますか? 樹脂素材には磁石は付きません。マグネットシートは鉄板部分にのみ使用できます。取り付け前に必ず確認してください。
Q. 雨の日に看板を取り付けても問題ありませんか? 両面テープは濡れた面には接着しにくく、雨天時は粘着力が著しく低下します。雨天時の取り付け作業は、可能であれば雨が止んでから行うことをおすすめします。
Q. 投票日当日、看板はどうすればいいですか? 公職選挙法の規定により、投票日当日は候補者名や写真が有権者に見える状態で置いておくことができません。投票日前日の夜か当日の朝一番に、看板を取り外すかブルーシート等で完全に目隠しをしてください。
※本記事は看板の取り付け方法の一般的な解説を目的としています。車両の種類・看板のサイズ・素材によって適切な方法は異なります。詳細はレンタル業者にご相談ください。
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