選挙カー返却の流れと注意点|片付け・清掃・公費申請まで解説

選挙が終わると、候補者も選挙スタッフも疲労の中で事後処理を行う必要があります。選挙カーの返却もその一つです。慌てて返却して「トラブルになった」「費用を請求された」というケースを避けるためにも、返却前の片付けと手順をしっかり把握しておくことが重要です。本記事では、選挙終了後の選挙カーの片付けと返却の流れを解説します。

目次

選挙終了後のスケジュール感

選挙運動は投票日前日(午後8時)で終了します。その後のスケジュールは以下のようになることが一般的です。

  • 投票日前日の夜: 活動終了・選挙カーを保管場所に戻す
  • 投票日当日: 選挙カーを使った選挙運動はできません。看板を掲示したまま走行・駐車することも避ける必要があります(詳細は次項)
  • 投票日翌日以降: 車両の清掃・返却準備・業者への返却

看板の取り外しや返却のタイミングは、投票日翌日に返却する場合、開票後にまとめて撤去する場合、契約期間の終了日に合わせる場合など、業者との契約内容によって様々です。詳しいスケジュールはレンタル業者にご確認ください。

【重要】投票日当日、看板を掲示したままにしない

投票日当日は選挙運動そのものが禁止されているため、候補者の名前や写真が入った看板・ポスターを掲示したまま選挙カーを走らせたり、公道・駐車場に置いたままにしたりすると、継続的な選挙運動とみなされ、警察から指導・警告を受けるおそれがあります。

投票日当日の朝までに、次のいずれかの対応を行ってください。

  • 看板・ポスター類をすべて取り外す
  • 取り外しが間に合わない場合は、文字や写真が一切見えないよう、ブルーシートや黒い布などで隙間なく完全に覆う

投票日当日にスタッフの移動などで車を使う場合も、看板を隠していない状態での使用は避け、可能であれば一般車両を使うことをおすすめします。

看板・貼り付け物の取り外し

返却前に、車両に取り付けたすべての看板・ポスター・テープ類を取り外す必要があります。

取り外しの手順

  1. ターポリン看板: ハトメに通したロープや結束バンドを外し、看板本体を取り外す
  2. マジックテープ(車両側): 車両に貼り付けたマジックテープを剥がす。貼ったままでの返却を案内されている場合もあるため、レンタル業者の案内に従って取り外してください
  3. 両面テープの糊跡: 粘着除去剤を使って丁寧に除去する
  4. ステッカー・テープ類: ゆっくり剥がし、糊跡が残った場合は清掃する

糊跡・テープ跡の除去方法

両面テープや粘着テープを剥がした後に残る糊跡は、車両の塗装に影響することがあります。以下の方法で丁寧に除去することをおすすめします。

  • シール剥がし剤: ドラッグストアやホームセンターで購入可能。糊跡に吹きかけてしばらく置いてから拭き取る
  • 自動車用粘着除去剤: カー用品店で入手可能。塗装面への影響が少ない製品を選び、目立たない場所で試してから使用する
  • 中性洗剤+柔らかい布: 軽度の糊跡であれば家庭用の中性洗剤で除去できる場合がある

いずれの方法でも、力を入れすぎると塗装が傷む可能性がありますので、優しく作業することが重要です。塗装専用でない洗浄剤(脱脂剤など)は塗装を傷める場合があるため、車の塗装面用として販売されている製品を選びましょう。

音響機器の取り外し

音響機器を車両に設置していた場合は、接続ケーブルを含めてすべて取り外します。

  • 電源をオフにしてから取り外す
  • ケーブルは引っ張らず、コネクタ部分を持って抜く
  • 機器の固定に使用したベルトや金具なども取り外す

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車内清掃

返却前に車内を清掃しておきましょう。通常使用の範囲を超える汚れや臭いがある場合は、別途清掃費用が発生することがあります。

清掃のポイント

  • ゴミをすべて持ち帰る(ペットボトル・食品の包み紙など)
  • 床マット・シートの汚れを確認し、必要に応じて拭き取る
  • 荷室の汚れ(土砂・水濡れ等)を清掃する
  • 窓の内側を拭く

車両のキズ・へこみの確認

返却前に、車両の外観(ボディ・バンパー・ガラスなど)にキズやへこみがないかを確認します。

もし選挙活動中にキズをつけてしまった場合は、契約内容に従って速やかに業者へ報告することをおすすめします。後から発覚した場合は修繕費用が高額になるケースもあります。

返却前に撮っておきたい写真

返却時のトラブルを避けるため、返却前に車両の状態を写真に残しておくことをおすすめします。

  • 車両の前・後ろ・左・右の外観
  • 車内(座席・荷室)の様子
  • キズやへこみがある場合はその箇所のアップ

万一「返却後に傷を指摘された」といったケースが起きても、返却時点の状態を証明する記録として役立ちます。

返却時の確認事項

業者への返却時には、以下の確認を行うことが一般的です。

  • ☐ 看板・貼り付け物が全て取り外されているか(業者の案内がある場合はその通りか)
  • ☐ 車両の外観(キズ・へこみ)に問題がないか
  • ☐ 車内清掃が完了しているか
  • ☐ 燃料を満タンにして返却したか(レンタカーは満タン返却が原則となるケースが多いため、業者指定の状態を確認)
  • ☐ 鍵・書類等を全て返却したか
  • ☐ ETCカードを車両から抜いたか
  • ☐ スマートフォン・モバイルバッテリー・選挙腕章・マイクなどの忘れ物がないか
  • ☐ 返却前の車内・外装の写真を撮影したか
  • ☐ 事故があった場合、ドライブレコーダーの映像を保存したか

公費負担申請の書類提出

公費負担(選挙公営)の申請を行っている場合、選挙終了後に必要書類を選挙管理委員会(または都道府県選管)に提出する必要があります。提出期限は自治体・選挙の種類によって異なりますが、「選挙終了後1か月以内」を目安としている例が多く見られます。必ず事前に選挙管理委員会にご確認ください。

必要書類は自治体によって異なりますが、請求書・請求内訳書に加えて、実際の使用実績に基づいて候補者側が作成する証明書(使用証明書など)の提出を求められるのが一般的です。この証明書は業者ではなく候補者が作成・署名するものとされている例が多いため、「誰が何を用意するか」を業者と事前にすり合わせておくとスムーズです。選挙管理委員会が指定する書類を確認し、漏れのないよう準備しましょう。

なお、車両の返却日そのものと公費負担申請の提出期限は直接連動するものではありません。車両返却後は、契約書や領収書など必要書類を整理し、選挙管理委員会が定める期限までに提出しましょう。

よくある質問

Q. 選挙カーの返却はいつまでに行う必要がありますか? 契約内容によって異なります。投票日当日の夜に返却するケースもあれば、翌日以降になるケースもあるため、レンタル業者に確認してください。

Q. 看板の糊跡が取れない場合、どうすればよいですか? 専用の除去剤を使っても取れない場合は、業者に相談することをおすすめします。塗装の状態によっては専門業者での対応が必要になることもあります。

Q. 選挙終了後も車両を数日借り続けることはできますか? 業者との相談次第ですが、延長可能なケースもあります。事前に確認しておくとよいでしょう。

Q. 投票日当日、選挙カーでスタッフが投票所へ移動してもよいですか? 看板を完全に取り外すか隙間なく覆っていれば、通常の移動車としての使用は可能です。ただし、有権者に誤解を与えないよう、投票日当日の移動には一般車両を使うほうが無難です。

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