選挙カー走行中の交通ルール完全ガイド|知らないと違反になること

選挙カーは選挙期間中、毎日長時間・長距離を走ります。「選挙活動中だから多少は融通が利く」と思われがちですが、道路交通法は選挙期間中も例外なく適用されます。むしろ、選挙カーは目立つ存在のため、交通違反を起こすと候補者の信用に直結します。

この記事では、選挙カー走行中に知っておくべき交通ルールをまとめます。


目次

大前提:道路交通法は選挙期間中も全面適用

選挙カーには公職選挙法に基づく一部の特例(拡声器の使用、看板の掲示など)がありますが、道路交通法の適用は一切免除されません。速度超過・信号無視・駐車違反・積載制限違反などは、選挙活動中であっても通常通り取り締まりの対象です。


走行中に注意すべき主なルール

① 速度制限の遵守

制限速度を守るのは当然ですが、選挙カーは特に注意が必要です。車体が重く(看板・音響設備の重量が加わる)、重心も高くなるため横風時の安定性が低下し、制動距離が伸びる場合があります。また、候補者が窓から身を乗り出したり、スタッフが立ったりしている状態での急ブレーキは危険です。余裕を持った速度での走行を心がけましょう。

② 拡声器の使用時間

公職選挙法第140条の2により、選挙カーで拡声器(スピーカー)を使用できるのは午前8時から午後8時までです。この時間外に音を出すと公職選挙法違反になります。

ただし、音を出さずに走行・駐車すること自体は24時間問題ありません。夜間の看板走行は合法です。

③ 車外への身の乗り出し禁止

走行中に窓から顔や体を外に出す行為は、道路交通法の乗車方法違反に抵触する恐れがあります。候補者が声を届けたい場合は、窓を開けて車内からマイクで話す方法をとってください。身体を外に出さなくてもマイクと拡声器で十分に声を届けられます。

④ 走行中の安全確保

  • 道路交通法施行令(第26条の3の2第1項第7号)により、選挙運動中の選挙カー乗車員はシートベルト着用義務が法律上免除されています。ただし、急ブレーキ時の転倒事故防止と有権者への見栄えのため、移動中はできる限り着用することを強く推奨します
  • 走行中に立ち上がったり、荷室で作業したりしない(急ブレーキ時の危険)
  • カーブや段差での急操作は看板・音響の脱落リスクにもつながる

駐車・停車時のルール

停車演説中の駐車

公職選挙法(第141条の3)により、街頭演説(選挙運動)を行っている最中に限り、選挙カーは通常の「駐車禁止区域」であっても特例として停車・駐車して活動することが認められています。駅前ロータリーや幹線道路沿い(多くが駐車禁止区域)での街頭演説が実務上成立しているのは、この特例によるものです。

ただし、以下の場所は選挙カーでも特例の対象外(違反)です:

  • 交差点から5m以内(停車禁止)
  • バス停から10m以内(停車禁止)
  • 横断歩道・自転車横断帯とその前後5m以内
  • 交通の著しい妨害になる場所

ハザードランプを点灯させた上で、上記の停車禁止場所を避けて停車しましょう。

ℹ️ 駅前などで選挙カーを停めて候補者が車外に出て辻立ちで演説する場合、道路を継続使用することになるため、事前に警察署への**「道路使用許可」**申請が必要になるケースがほとんどです。選管・警察へ事前に確認しておきましょう。

夜間の駐車

選挙カーを夜間に路上駐車する場合も、駐車禁止区域・時間制限駐車区間等のルールは通常通り適用されます。夜間の路上駐車は避け、駐車場や選挙事務所の敷地内に停めることを推奨します。


看板・積載物に関するルール

公示日前の看板積載に注意

選挙期間中(公示日〜投票前日)は、選挙運動用自動車としての特例が適用されますが、公示日前に看板を積んだ状態で走行すると、車両寸法や固定方法によっては道路交通法上の積載制限に抵触する可能性があります。看板を取り付けた状態での引き渡し・移動は、原則として公示日以降または当日朝の立候補届出後に行いましょう。

走行中の看板落下防止

走行中の看板・スピーカーの脱落は重大事故につながります。出発前に毎日、固定ベルトの緩み・ボルトの締まり具合を確認してください。落下物を放置した場合、道路交通法上の義務違反にもなります。



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病院・学校周辺でのルール

公職選挙法第140条の2第2項により、病院・診療所・学校などの療養施設周辺では、拡声器の使用が法律上制限されています。マナーではなく法的制限のため、近くを通過する際はマイクを切る・音量を下げる対応が必要です。


選挙カー運転担当者が心がけること

  • 運転担当は選挙活動に精通したスタッフが望ましい
  • 疲労運転を避けるため、長時間の連続運転は交代制に
  • 候補者・スタッフが演説中は低速・安定走行を維持
  • 緊急連絡先(業者・選挙事務所)を手元に控えておく

まとめ

  • 道路交通法は選挙期間中も基本的に適用(ただし選挙カー特有の免除特例あり)
  • 街頭演説中の駐車禁止区域停車は特例で認められる(停車禁止場所・交通妨害はNG)
  • シートベルト着用義務は選挙運動中は法律上免除(安全のため着用を推奨)
  • 拡声器使用は午前8時〜午後8時(公職選挙法)
  • 車外への身乗り出しは道交法違反の恐れあり
  • 公示日前の看板積載走行は寸法・固定方法によって積載制限に抵触する可能性あり
  • 病院・学校周辺の拡声器制限はマナーではなく法律
  • 車外での辻立ち演説には道路使用許可が必要なケースがある

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