選挙ポスター貼りは何人必要?ポスター掲示場300か所を1日で回る班数の計算と、地図・ルート・当日の進め方

告示日に立候補届出が受理されたら、選挙カーの出発と同時に始まるのがポスター掲示場へのポスター貼りです。市議選でも、掲示場は市内に数百か所あります。告示日のうちに全部貼り終えられるかどうかは、前日までの段取りで決まります。

この記事では、ポスター掲示場を1日で回りきるための計算(何人・何班いるか)、地図とルートの作り方、当日の進め方、そして貼ったあとの見回りまでをまとめます。

※えらぶカーは所属や党派に関わらず、同じ条件でお受けしています。

※ポスターの規格、貼り方、掲示場の数は選挙ごとに違います。必ず選挙管理委員会の「立候補の手引」と説明会の資料で確認してください。

目次

結論:ポスター掲示場を1日で回るために

項目 ポイント
貼れるようになる時間 告示日に立候補届出が受理されてから。それより前に貼ると事前運動になる
掲示場の数 投票区ごとに5〜10か所が基本。市議選なら数百か所になることが多い
1班が回れる数の目安 車で2人1組なら1日20〜40か所くらい(駐車のしやすさや掲示場の間の距離で大きく違う)
必要な班の数 掲示場の数 ÷ 1班が回れる数。300か所なら8〜15班が目安。ほかに本部と予備の班
前日までにやること 掲示場の一覧を地図にする、班ごとに担当を分ける、ポスターを班ごとに仕分ける
当日やること 受理と区画の番号が分かったらすぐ全班に連絡、貼ったら写真で報告、残りを本部で管理

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ポスター掲示場のルール【2026年1月からポスターの大きさが変わりました】

市区町村の選挙では、多くの自治体が条例でポスター掲示場を設けています。掲示場がある選挙では、選挙運動用のポスターは次のルールで貼ります。

  • 1か所の掲示場に1枚。自分の届出番号と同じ番号の区画に貼る
  • 掲示場以外の場所には貼れない(選挙期間中の個人の選挙運動用ポスター)
  • 大きさは長さ42cm・幅40cm以内。2026年1月1日から、地方選挙を含む全ての選挙でこの大きさに統一された(以前の市区町村の選挙は42cm×30cm以内だった)
  • ポスターの表面に掲示責任者と印刷者の氏名(名称)と住所を書く
  • 候補者本人の氏名を見やすく表示する。品位を損なう内容や、商品・サービスの宣伝(営業宣伝)は禁止(2025年5月からの決まり)
  • 貼れるのは立候補届出が受理されてから

区画の番号は、多くの選挙で届出の受理番号と同じです。受理番号は告示日の朝のくじで決まるので、それまで自分が何番に貼るかは分かりません。くじの流れは告示日の朝にやることにまとめています。

掲示場の数は、公職選挙法で1つの投票区につき5か所以上10か所以内(有権者数と面積で計算)が原則です。地形などの事情で減らしている自治体もあります。過去の例では、2021年の那覇市議選で市内に371か所の掲示場がありました。2027年の数は、それぞれの選挙管理委員会の資料で確認してください。

なお、ポスターの大きさが変わったので、前回(2023年)の選挙のデータをそのまま使って刷らないよう、印刷会社にも確認しておきましょう。

ポスターを貼る人は、他の候補者のポスターにさわらないように気をつけてください。他の候補者のポスターを破ったり汚したりすると、公職選挙法の選挙の自由妨害罪に問われることがあります。ポスターの品位に関する決まりは選挙ポスターの品位規定が強化をご覧ください。

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選挙ポスター貼りは何人必要?班の数の計算

まず、1つの班が1日に何か所回れるかを見積もります。1か所にかかる時間は、おおよそ次のとおりです。

作業 時間の目安
車を止めて掲示場まで歩く 1〜3分
区画を拭いてポスターを貼り、写真を撮る 2〜3分
次の掲示場までの移動 5〜10分(住宅地で近ければ短く、郊外なら長く)
合計(1か所あたり) 10〜15分

受理が午前9時ごろ、暗くなる前の午後5時半ごろまで貼るとすると、使える時間は約8時間。休憩を除いて実際に動けるのが7時間なら、1か所12分で1班35か所です。ただ、車を止める場所を探したり、掲示場が見つからなかったりすると、20〜30か所まで落ちることもあります。初めての選挙なら、少なめに見積もっておくのが安全です。

※実績の統計ではなく、計画を立てるための目安です。

掲示場の数 班の数(条件がよい:1班30〜40か所) 班の数(余裕をみる:1班20〜30か所)
150か所 4〜5班 5〜8班
300か所 8〜10班 10〜15班
500か所 13〜17班 17〜25班

2人1組なら、人数は班の数の2倍です。10班なら20人と車10台、運転できる人が10人いります。これとは別に、本部で進み具合を見る人を1人、休んだ人の代わりや貼り残しを回る予備の班も用意しておくと安心です。

人が足りないときは、人の多い地域(駅前、幹線道路沿い)から先に貼り、郊外は翌日に回す、という順番を決めておきます。1人で回ると、運転しながら地図を見ることになって危ないので、できるだけ運転する人と貼る人の2人1組にします。

ポスター貼りの人に報酬を払える?

選挙運動をする人は原則として無報酬です。ただし、ポスターを掲示場に貼るような単純な作業(労務)をする人には、決められた額の範囲で報酬を払えます(たとえば基本の日額1万円以内など。額は選挙管理委員会の告示で確認)。ただし、報酬を払った人に投票のお願いなどの選挙運動をさせると、買収とみなされるおそれがあります。同じ日に労務と選挙運動を兼ねると、原則としてその日の報酬は払えないとされているので、担当する仕事と勤務の記録を分けて管理しましょう。支払った額は、選挙運動費用収支報告書に記載します。

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前日までの準備①:掲示場の一覧を地図にする

掲示場の場所は、選挙管理委員会が立候補予定者説明会などで一覧表と地図を配ります。ホームページに一覧のPDFを載せている選挙管理委員会もあります。

一覧は、そのままでは回る順番が分かりません。おすすめは、一覧を表計算ソフトに入力して、Googleマイマップなどの地図に取り込む方法です。

  1. 一覧を表計算ソフトに入れる(列:掲示場番号、住所または目印、投票区、担当班)
  2. Googleマイマップで「インポート」を選び、表のファイルを取り込む(住所の列で地図に点が立つ)
  3. 番地のない場所(「〇〇公園北側」など)は、地図上で手で位置を直す
  4. 担当班ごとに色分けし、班ごとの地図のリンクを作る

那覇市議選では、市の地図データを地図アプリで使える形にして公開した例もあります。地図にしておくと、スマホで現在地から次の掲示場まで案内できるので、土地に慣れていない人でも回れます。

前日までの準備②:班ごとに担当とルートを決める

担当の分け方で、当日の早さが大きく変わります。

  • 投票区ごとに分ける:掲示場は投票区ごとにまとまっているので、班の担当も投票区単位にすると迷いにくい
  • 回る順番を決める:班ごとに回る順番を決めて、一覧に番号を振っておく。地図に点を立てただけでは、回る順番までは決まらない
  • 車を止めて歩いて回る:住宅地では、1か所ずつ車で動くより、安全に止められる場所に車を置いて、近くの掲示場を歩いて回るほうが早いことがある
  • 一方通行や駐車しにくい場所に印をつける:駅前や商店街は車を止めにくいので、歩いて回る班に任せることもある
  • 班の出発地点を決める:全員が選挙事務所に集まると、出発だけで時間がかかる。担当地域の近くで待機してもらうと早い

地図アプリのルート案内は、1回に入れられる経由地の数に上限があります。10か所くらいずつ区切ってルートを作っておくと、当日そのまま使えます。

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前日までの準備③:ポスターと道具を班ごとに仕分ける

もの ポイント
ポスター 担当の数+予備(1割ほど)。班ごとに袋に分け、担当一覧と一緒に渡す
担当一覧と地図 紙とスマホの両方。電池切れに備えてモバイルバッテリーも
タオル・ぞうきん 掲示板の水滴や汚れを拭く。濡れていると貼れない
ヘラ(スキージー) シール式のポスターの空気を抜いて、しっかり貼る
画びょう・ガムテープなど シール式でないポスターの場合。使ってよいものは手引で確認
雨具、軍手、踏み台 上の段の区画は高いことがある

雨の日でも貼れるよう、シール式(裏がシールになっているもの)や耐水の紙で刷っておく陣営が多いです。ポスターの写真の撮り方は選挙ポスターの写真はどう撮るかをご覧ください。

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告示日前日のチェックリスト

  • □ 届出会場にいる人から、受理と区画の番号を誰が、どの方法で全班に伝えるか決めた
  • □ 班ごとの担当一覧・地図・回る順番を渡した(紙とスマホ)
  • □ ポスター(新しい大きさで刷ったもの)を班ごとに仕分けた。予備も入れた
  • □ 車と運転する人が班の数だけそろっている
  • □ 道具(タオル、ヘラ、雨具、踏み台、モバイルバッテリー)を配った
  • □ 本部の担当と、予備の班を決めた
  • □ 報酬を払う人がいる場合、担当の仕事と勤務の記録の付け方を決めた

告示日当日の進め方

時間 やること
8:00 各班が担当地域の近くで待機。ポスターと地図を確認
受付開始〜 届出会場でくじと届出(時間や進め方は選挙によって違う)。受理と区画の番号が分かったら、すぐ全班に連絡
受理後 受理の連絡を受けてから一斉に貼り始める
日中 貼るたびに掲示場番号つきの写真を連絡用のグループに送る。本部が一覧で残りを管理し、遅れている班に応援を回す
夕方 貼り残しを確認。残ったところは翌朝いちばんに回る

連絡はLINEなどのグループにまとめ、報告の形を「班名・掲示場番号・写真」に決めておくと、本部が数えやすくなります。本部の一覧は、次の列を用意しておくと、あとで回り直すときに役立ちます。

掲示場番号 担当班 貼った 写真 貼れなかった理由
12-3 A班 ○ あり
12-4 A班 × なし 掲示場が見つからない/破損 など

注意したいのは、受理の前に貼り始めないことです。番号が分かっていても、受理の連絡が来るまでは貼りません。また、車を止めるときは駐車違反や交通の邪魔にならないよう気をつけます。

ポスター貼りに使う車は、選挙カーとは別の車にします。選挙カーは候補者を乗せて連呼や街頭演説に使うものなので、ポスター貼りに回す余裕はありません。

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貼ったあと:見回りと貼り直し

選挙期間中、ポスターがはがれたり、破られたり、いたずらされたりすることがあります。

  • 見回りの担当を決める:選挙期間の中ほどで一度、担当地域をひと回りする
  • はがれていたら、自分の区画に貼り直す:予備のポスターを持っておく
  • 破られていたら写真を撮る:いたずらが続くときは、選挙管理委員会や警察に相談する
  • 掲示板そのものが壊れていたら:自分で直さず、選挙管理委員会に連絡する

選挙が終わったあとの掲示場とポスターの撤去は、選挙管理委員会が行う場合が多いですが、取り扱いは手引で確認してください。選挙が終わったあとの手続きは選挙が終わったらやることにまとめています。

ポスター掲示場で間違えやすいところ

  • 受理の前に貼ってしまう:番号が分かっていても、受理の連絡を待つ
  • 区画の番号を間違える:他の候補者の区画に貼ってしまうと、はがして貼り直しになる
  • 掲示場以外の場所に貼る:選挙期間中は、個人の選挙運動用ポスターは掲示場にしか貼れない
  • ポスターの大きさや表示が古い決まりのまま:42cm×40cm以内、掲示責任者・印刷者の表示、候補者の氏名の表示を刷る前に確認する
  • 報酬を払った人に選挙運動をさせる:ポスター貼りの労務と、投票のお願いを混ぜない
  • 政治活動用のポスターの扱いを確認していない:任期満了による選挙では、候補者などの名前が入った政治活動用ポスターは、任期満了の日の6か月前から掲示できなくなる決まりがある。告示の直前ではなく、早めに確認する(選挙でもないのに、なぜ街に政治家のポスターが貼ってあるのか)

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よくある質問

Q. ポスター掲示場の場所は、いつ分かりますか?

多くの選挙では、立候補予定者説明会で一覧と地図が配られます。ホームページで公開する選挙管理委員会もあります。早めに手に入れて、地図づくりと班分けを始めましょう。

Q. 告示日のうちに全部貼れなかったら、違反になりますか?

違反ではありません。ただ、貼るのが遅れた地域では、その分だけ名前を見てもらえる時間が減ります。告示日に貼りきれなかったところは、翌朝いちばんに回りましょう。

Q. ボランティアにポスター貼りをお願いしてもいいですか?

お願いできます。無報酬のボランティアでも、報酬を払う労務者でもかまいません。報酬を払う場合は、決められた額の範囲で、ポスター貼りなどの労務だけをお願いします。

Q. ポスターの作成費は公費になりますか?

多くの自治体では、条例でポスターの作成費を公費で負担しています。1枚あたりの単価と枚数には自治体ごとに上限があり(掲示場の数までとする例も、その2倍までとする例もある)、実際の費用と上限を比べて公費の額が決まります。印刷会社との契約の届出などが必要で、没収点に届かないと公費負担は受けられません。

まとめ

  • ポスターを貼れるのは立候補届出が受理されてから。区画の番号は受理番号と同じことが多い
  • 1班(2人1組・車)で1日20〜40か所が目安。300か所なら8〜15班と、本部・予備の班を用意する
  • ポスターの大きさは2026年1月から42cm×40cm以内に統一
  • 前日までに一覧を地図にし、班ごとに担当とルートを決め、ポスターを仕分ける
  • 当日は受理と番号が分かったらすぐ連絡、貼ったら写真で報告。本部が残りを管理する
  • 選挙期間中は見回りと貼り直しも忘れずに

出典

  • 青森県選挙管理委員会「最近の選挙制度の改正」(ポスターの規格の統一、品位保持) https://www.pref.aomori.lg.jp/soshiki/senkan/saikin_senkyoseido_kaisei.html
  • e-Gov法令検索「公職選挙法」(143条、144条、144条の2、197条の2、225条) https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC1000000100
  • 堺市「堺市の議会の議員及び長の選挙におけるポスター掲示場の設置及び選挙公報の発行に関する条例」 https://www.city.sakai.lg.jp/reiki/reiki_honbun/s000RG00000130.html
  • 琉球新報「371カ所…選挙ポスター掲示場の位置情報オープンデータ化」(2021年7月4日) https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1349157.html
  • 選挙ドットコム「選挙運動の報酬について」 https://go2senkyo.com/articles/?p=52946

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